
MOMO (_momomode_)です。
日本全国の神社巡りをしています⛩️
各地の神社を調べているとよく出てくる「一宮」というワード。神社は私たちの日常生活に溶け込んでいますが、一宮について説明できる人は多くないと思います。もしかすると、普段足を運んでいる神社が一宮かもしれません。
今回は、神社巡りをするなら知っておきたい「一宮」について徹底解説していきます!
一宮(いちのみや)とは?
一宮(いちのみや)とは、神社の社格を示す格式の一つで、ある地域の中で最も社格の高いとされる神社のことです。
昔は、各地域を一つの「国(くに)」という呼称で呼んでいました。この「国」は現代で言う「○○県」と同じようなもので、現代風に言うと、その県で一番格式が高い神社という意味になります。
「国」と「県」とでは、呼び名の違いだけでなく、当時と現代では区画も大きく異なりますので、地理的には現在の「県」と完全に一致はしませんが、考え方としては非常に近いものがあります。一宮に継ぐ社格として、二宮(にのみや)三宮(さんのみや)、中には五宮まで続く地域もあります。
一宮の成り立ち
平安時代の一宮
「一宮」の社格制度は、平安時代後期に成立しました。この時代、朝廷から各国に派遣された国司(こくし)と呼ばれる地方官が、派遣先の国の行政・財政・司法・軍事全般を行なっていました。
国司は派遣された国の神社を巡拝しなければならないと定められており、〝国内で最も有力〟で〝国司が最初に参拝すべき神社〟として定められたのが「一宮」になります。
一宮の選定
「一宮」は朝廷や国司が指定したものではありません。なぜ、その神社が「一宮」として認められたのか選定基準を規定した文献や資料も残っていません。しかし、一宮には次のような一定の形式があると言えます。
- 原則的に1国あたり1社を建前にした。
- 御祭神には国津神が多く、開拓神として土地と深いつながりを持っており、地元民衆の篤い崇敬対象の神社から選定された。(と予測できる)
- 全て『延喜式神名帳』の式内社の中から選定された。
- 必ずしも神位の高きによらない。

世界遺産に登録されていても一宮には該当しないなど、
必ずしも有名神社が一宮ではないということですね。
論社・比定社
選定基準を規定した文献や資料が残っていない為、かつて「一宮」と定められていた神社が、実際にどの神社のことを指すのかはっきりしていないものも多く、一部の地域では、複数の神社が「自社こそが一宮である」として名乗りを上げるケースが多数見受けられます。社格制度が無い現在では、こうした該当1社に対して複数の候補がみられる場合、その各候補神社を「論社(ろんしゃ)」または「比定社(ひていしゃ)」と呼んでいます。
現代の一宮
律令制崩壊後も、その地域で最も格式の高い神社として「一宮」の名称は使われ続けました。現代においては、すべての神社は平等で、社格の有無や大きさによる神社の優劣はないとされています。しかし、かつて一宮とされた神社のほとんどが現在も「◯◯国一宮」を名乗っています。
例外として、神社本庁により指定された「別表神社」と呼ばれる約350社の神社は、特別な社格を与えられています。

日枝神社・東京大神宮・宝登山神社などの有名神社が選ばれています。
日本全国の一宮
現在一宮とされている神社は、北は北海道から南は沖縄県まで日本全国に108か所あります。
「全国一宮巡り」をされている方も多いようで、一宮神社専用の御朱印帳も頒布されているようです。
そんな日本全国の一宮リストは下記のとおりです。
北海道・東北
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
蝦夷国 | 北海道 | 北海道神宮 |
津軽国 | 青森県 | 岩木山神社 |
陸中国 | 岩手県 | 陸中一宮 駒形神社 |
陸奥国 | 宮城県 | 塩釜神社・志波彦神社 |
出羽国 | 山形県 | 鳥海山大物忌神社 |
岩代国 | 福島県 | 伊佐須美神社 |
陸奥国 | 福島県 | 馬場都々古別神社 |
陸奥国 | 福島県 | 八槻都々古別神社 |
陸奥国 | 福島県 | 石都々古和氣神社 |
関東
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
常陸国 | 茨城県 | 鹿島神宮 |
下野国 | 栃木県 | 日光二荒山神社 |
下野国 | 栃木県 | 宇都宮二荒山神社 |
上野国 | 群馬県 | 一之宮貫前神社 |
武蔵国 | 埼玉県 | 武蔵一宮 氷川神社 |
武蔵国 | 埼玉県 | 氷川女體神社 |
知々夫国 | 埼玉県 | 秩父神社 |
下総国 | 千葉県 | 香取神宮 |
上総国 | 千葉県 | 玉前神社 |
安房国 | 千葉県 | 安房神社 |
安房国 | 千葉県 | 洲崎神社 |
相模国 | 神奈川県 | 鶴岡八幡宮 |
相模国 | 神奈川県 | 寒川神社 |
甲斐国 | 山梨県 | 甲斐国一之宮 浅間神社 |
北陸
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
越後国 | 茨城県 | 越後一宮 彌彦神社 |
越後国 | 新潟県 | 居多神社 |
佐渡国 | 新潟県 | 度津神社 |
越中国 | 富山県 | 越中一宮 髙瀬神社 |
越中国 | 富山県 | 氣多神社 |
越中国 | 富山県 | 雄山神社峰本社 |
越中国 | 富山県 | 雄山神社中宮祈願殿 |
越中国 | 富山県 | 雄山神社前立社壇 |
越中国 | 富山県 | 越中総鎮守一宮 射水神社 |
能登国 | 石川県 | 氣多大社 |
加賀国 | 石川県 | 白山比咩神社 |
越前国 | 福井県 | 氣比神宮 |
若狭国 | 福井県 | 若狭彦神社 |
若狭国 | 福井県 | 若狭姫神社 |
東海
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
信濃国 | 長野県 | 諏訪大社上社本宮 |
信濃国 | 長野県 | 諏訪大社上社前宮 |
信濃国 | 長野県 | 諏訪大社下社秋宮 |
信濃国 | 長野県 | 諏訪大社下社春宮 |
伊豆国 | 静岡県 | 三嶋大社 |
駿河国 | 静岡県 | 富士山本宮浅間大社 |
遠江国 | 静岡県 | 遠江国一宮 小國神社 |
遠江国 | 静岡県 | 事任八幡宮 |
三河国 | 愛知県 | 砥鹿神社 |
尾張国 | 愛知県 | 真清田神社 |
尾張国 | 愛知県 | 大神神社 |
飛騨国 | 岐阜県 | 飛騨一宮水無神社 |
美濃国 | 岐阜県 | 南宮大社 |
伊賀国 | 三重県 | 敢國神社 |
伊勢国 | 三重県 | 椿大神社 |
伊勢国 | 三重県 | 都波岐奈加等神社 |
志摩国 | 三重県 | 伊雑宮 |
志摩国 | 三重県 | 伊射波神社 |
近畿
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
近江国 | 滋賀県 | 建部大社 |
山城国 | 京都府 | 賀茂別雷神社(上賀茂神社) |
山城国 | 京都府 | 賀茂御祖神社(下鴨神社) |
丹波国 | 京都府 | 出雲大神宮 |
丹後国 | 京都府 | 元伊勢 籠神社 |
摂津国 | 大阪府 | 住吉大社 |
摂津国 | 大阪府 | 坐摩神社 |
河内国 | 大阪府 | 枚岡神社 |
和泉国 | 大阪府 | 和泉国一之宮 大鳥神社 |
大和国 | 奈良県 | 大神神社 |
紀伊国 | 和歌山県 | 日前神宮・國懸神宮 |
紀伊国 | 和歌山県 | 伊太祁曽神社 |
紀伊国 | 和歌山県 | 丹生都比売神社 |
播磨国 | 兵庫県 | 伊和神社 |
但馬国 | 兵庫県 | 出石神社 |
但馬国 | 兵庫県 | 粟鹿神社 |
淡路国 | 兵庫県 | 伊弉諾神宮 |
中国
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
因幡国 | 鳥取県 | 宇倍神社 |
伯耆国 | 鳥取県 | 倭文神社 |
出雲国 | 島根県 | 出雲大社 |
出雲国 | 島根県 | 熊野大社 |
石見国 | 島根県 | 石見国一宮 物部神社 |
隠岐国 | 島根県 | 水若酢神社 |
隠岐国 | 島根県 | 由良比女神社 |
備中国 | 岡山県 | 吉備津神社 |
備前国 | 岡山県 | 吉備津彦神社 |
備前国 | 岡山県 | 石上布都魂神社 |
美作国 | 岡山県 | 中山神社 |
備後国 | 和歌山県 | 吉備津神社 |
備後国 | 和歌山県 | 素戔嗚神社 |
安芸国 | 広島県 | 嚴島神社 |
周坊国 | 山口県 | 玉祖神社 |
長門国 | 山口県 | 住吉神社 |
四国
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
阿波国 | 徳島県 | 大麻比古神社 |
讃岐国 | 香川県 | 田村神社 |
伊予国 | 愛媛県 | 大山祇神社 |
土佐国 | 高知県 | 土佐神社 |
九州・沖縄
国名 | 都道府県 | 神社名 |
---|---|---|
筑前国 | 福岡県 | 筥崎宮 |
筑前国 | 福岡県 | 住吉神社 |
筑後国 | 福岡県 | 高良大社 |
肥前国 | 佐賀県 | 興止日女神杜 |
肥前国 | 佐賀県 | 千栗八幡宮 |
壱岐国 | 長崎県 | 天手長男神社 |
対馬国 | 長崎県 | 海神神社 |
肥後国 | 熊本県 | 阿蘇神社 |
豊前国 | 大分県 | 宇佐神宮 |
豊後国 | 大分県 | 西寒多神社 |
豊後国 | 大分県 | 都農神社 |
日向国 | 宮崎県 | 柞原八幡宮 |
大隈国 | 鹿児島県 | 鹿児島神宮 |
薩摩国 | 鹿児島県 | 新田神社 |
薩摩国 | 鹿児島県 | 枚聞神社 |
琉球国 | 沖縄県 | 波上宮 |
まとめ
- 一宮とは、地域の中で最も社格の高いとされる神社のこと。
- 一宮の選定基準を規定した文献や資料は残っていないが、ある一定の形式がある。
- 現代において、すべての神社は平等で、社格の有無や大きさによる神社の優劣はない。
- かつて一宮とされた神社のほとんどが現在も「◯◯国一宮」を名乗っている。
皆さんも、旅先や自分の住んでいる地域の「一宮」に足を運んでみてください!
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