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江戸時代の全盲の鍼灸師。杉山和一の生涯を知る「江島杉山神社」

こんにちは、MOMO (_momomode_)です。
日本全国の神社巡りをしています⛩️

このブログでは、私が実際に参拝した神社紹介御朱印神社の見どころを、
神社初心者の方でも理解できるよう、分かりやすく発信していきます!



今回ご紹介するのは、〝 杉山和一 〟という全盲の鍼灸師と、和一が信仰した神奈川県藤沢市の〝 江島神社 〟の弁財天をお祀りする「江島杉山神社」で、鍼灸師を目指す方・鍼灸を受けている方・視覚障害に携わる方には絶対に知って欲しい神社です。

全盲でありながら鍼灸を極め、盲人最高位の役職にまで出世した杉山和一の生涯を見ていきましょう。

ご祭神

市杵島比壳命(いちきしまひめのみこと)=弁財天

日本神話に登場する「水・海」の女神様です。
絶世の美女とされ、美の神様としても信仰されています。

杉山和一(すぎやまわいち)

世界で初めて視覚障害者のための鍼灸学校を創設した「鍼灸」の神様です。

検校(けんぎょう)
中世・近世日本の盲官(盲人の役職)最高位の名称

幼少期に失明

杉山和一は、伊勢国(三重県)に生まれ、5歳の頃に病が原因で失明してしまいます。17歳になった頃、身を立てるために江戸(東京)で鍼術(しんじゅつ)を学びますが、なかなか技術が向上せず師の下を破門されてしまいます。

管鍼術を授かる日

「目の不自由な自分が生きていくためには何かを成さねばならぬ…」と、江ノ島弁財天の岩屋に籠り断食修行を行います。満願の日、大きな石にづまづいて倒れてしまった際、何かが足に刺さりました。手に取ってみると、筒状になった椎の葉に松葉が包まっていました。そこからヒントを得て、鍼を管に通して打つ「管鍼術」を創始しました。

躓いた石は「福石」として本社江島神社に祀られています。

徳川綱吉との出会い

京都でさらに鍼術を学び、江戸で開業すると鍼の名人として有名になりました。この和一の名声を聞いた5代将軍徳川綱吉は、日夜自身の治療にあたらせました。

61歳で盲人最高位の役職「検校」になると、72歳で世界初の盲人教育の場である「鍼術講習所」を開設します。ここから多くの優秀な鍼師が誕生しました。

ただ一つ欲しいもの…

和一は綱吉の難病を治療・回復させ、綱吉は和一に「何か欲しい物はないか」と問いかけます。すると和一は「ただ一つ目が欲しゅうございます」と答えました。しかし目は下賜できないため「本所一ツ目」の地を与えます。

弁財天を深く信仰していた和一は年老いてもなお神奈川県・江ノ島への月参りを続けます。そんな和一の身を案じ、江ノ島弁財天を当地に勧請して祀ることを許され、翌年には荘厳な社殿が建立されました。

境内

杉山和一が5代将軍 徳川綱吉から拝領した12,000平方メートルの広々とした境内。
社務所と同じ建物に杉山和一記念館・鍼灸院が入っています。太鼓橋の下は鯉が泳いでいました。

社殿

贈正五位 杉山検校頌徳碑

世界に1つの点字石碑。

力石

江戸時代、若者たちの間では重量のある石を持ち上げて力自慢を競うことが流行しました。この力石は、墨田区内に37個ある力石のうち最も重いもので、重量が93貫(348.75キロ)あります。

岩屋

和一が深く信仰し、断食修行をした、神奈川県藤沢市に鎮座する江島神社の弁財天の岩屋を模した岩屋。岩屋の中には人頭蛇尾の姿をした、宇賀神像・宗像三女神像・杉山和一検校の像がお祀りされています。

岩屋の中に入った瞬間、空気が変わるのを感じました。
この日は真夏日でしたが中は肌寒いほど涼しく、緊張感のある神聖な場所です。


岩屋中の様子は公式HPに写真がありましたので、チェックしてみてください。

鳥居



御朱印

御朱印

■ 通常御朱印
初穂料:¥500

■ 月替わり御朱印
初穂料:¥500

■ 書置き

■ オリジナル御朱印帳
→無し

毎週金曜日は授与品・御朱印の頒布はお休みです。

アクセス

最寄り駅

  • JR「両国駅」西口 徒歩7分
  • 都営大江戸線「両国駅」A4出口 徒歩12分
  • 都営新宿線「森下駅」A5出口 徒歩12分
  • 区内循環バス すみだ百景すみまるくん・すみりんちゃん
    「江島杉山神社入口」下車 徒歩3分
住所

東京都墨田区千歳1−8−2

地図

今年はオリンピック・パラリンピックが開催されました。もし杉山和一がまだ生きていたら、視覚障害を持ちながらアスリートとして活躍するスポーツ選手の鍼灸にも携わったのかな…とふと想像しました。

「ただ一つ目が欲しい…」と願った和一。
杉山和一という偉人がもっと多くの方に知られて欲しいと思います。

皆さんも是非、「江島杉山神社」に足を運んでみてください!

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